原子力機構

放射線量１年半で半減　福島第１原発から80キロ圏内、原子力機構　東京電力福島第１原発から半径80キロ圏内の空間放射線量（地上１メートル）が、2011年４月から昨年11月までの約１年半で全体的にほぼ半減したことが、日本原子力研究開発機構（原子力機構）の11日までの分析で分かった。


　原子力機構は、除染の効果ではなく降雨の影響が大きいとみており「当初予測より速いペースで、着実に減少している」としている。将来の線量変化を予測する手法の開発も進めている,「タトゥーを入れようという人は、リスクがあることを知っておくこと。


　原子力機構は、ヘリコプターを使った文部科学省のモニタリング調査結果などを分析した。減少のペースが速いのは、雨で放射性物質が流された影響が大きいためとみられ、建物やアスファルト道路の多い地域ほど減少傾向が顕著という。


　原子力機構によると、ヘリによる調査は積雪など季節変化の影響を受けやすく、初回調査の11年４月以降に測定条件や表記法を変えたため、単純比較はできないものの、80キロ圏内の放射線量は11年４月に比べ、同11月には約３割減少し、昨年11月にはほぼ半減した。


　昨年11月時点では、原発から浪江町などがある北西方向の放射線量は依然として高いが、毎時19マイクロシーベルトを超える地域が縮小した。


　政府の原子力災害対策本部は、年間被曝（ひばく）線量に換算して、汚染地域の放射線量が半減するのには、除染の効果を加味しても事故後２年かかると予測していた。


　原子力機構は、風や降雨など自然環境による減少とみており、除染の効果とすることには否定的な見解だ,前半、後半とも序盤に一気に攻撃を仕掛ける。〔共同〕